茶杓の銘:5月上旬〜6月上旬・初夏(立夏・小満のころ)

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5月〜6月・初夏に使える季節のことば

今回は5月上旬〜6月上旬、
初夏らしいさわやかな天気が多くなるこの時期に、銘にできる言葉を集めました。

(二十四節気では「立夏」「小満」のころ) 

若葉時(わかばどき):夏の季語

新緑の季節を「若葉時」といいます。
この時期の風が「若葉風」。「薫風」「風薫る」などとも呼ばれるように、みずみずしい香りを運んでくる風です。
また、若葉に降りかかる雨は「若葉雨」と呼ばれます。
緑雨、翠雨、青雨も、新緑の頃に降る雨のこと。

若楓(わかかえで):夏の季語

楓の若葉のこと。
楓は秋の紅葉もさることながら、初夏の若葉の美しさもまた別格。
若葉の楓、楓若葉、青楓が子季語。

清和(せいわ):夏の季語

初夏の爽やかな天気のこと。清らかでのどやかなさまをいいます。

卯の花(うのはな):夏の季語

古くから「卯の花」と呼ばれ、夏を知る目安とされてきたのが、空木(ウツギ)です。
真っ白な花が咲き乱れる様子は、雪や波や雲などに例えられてきました。
「卯月」の語源も、卯の花の咲く月だからといわれます。

緑・翠(みどり):夏の季語

草木の新芽のこと。また、初夏の若葉。
広くは植物一般をさします。

茶杓の銘 初夏

他にも、葵の花・初鰹・鯉幟・夏の朝・鈴蘭 など

茶杓とは?

茶杓とは茶道で使う道具。
茶器に入ったお茶をすくって、お茶碗に移すときに使います。

お茶道具には、お茶碗や茶杓などに銘がついてるものがあります。
お茶会などで使われる道具には大体銘がついています。
作者の想いだったり、道具の形に由来していたり、季節のものだったり。

お稽古では、銘を自分で考えてつけます。
これは季語や和歌に歌われるような言葉や、
禅語を覚えるための良い練習になります。

参考にしている書籍

季節のことばについては、以下の書籍を参考にしています。

さまざまな季語の本がありますが、「二十四節気と七十二候の季節手帳」は、きれいなイラストと、書かれていることばの解説が丁寧なので好きな本です。

「茶の湯の銘 大百科」はその名の通り、百科事典としてお茶をしている人なら手元に置いておくと参考になる書籍です。
五十音順、月別、道具別、四季別と、銘の引き方も多く、ぱらぱら見ているだけでも美しい日本語を知れて勉強になります。
高価ですが、それだけ本当にたくさんのことばが載っているのでおすすめです。

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