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他の流派の元となる「池坊」

いけばなを習いたいと思うと、流派がたくさんあることに気づきます。

現在、いけばなの流派は本当に数多くあります。
実際、流派の認定をしている役所のようなところはないので、
極端に言えば、いけばなを習い続けてある一定のところまでいったら、
自分で○○流と名乗り、さらに広めていくことができれば、流派の一つになります。

そのような小さなものも入れると、数千という流派が存在しているのが、
いけばなでいう流派と呼ばれるものになります。
その中でも、三大流派と呼ばれるのは「池坊」「小原流」「草月流」
門弟が多く、歴史がある流派です。

池坊は華道家元池坊とも表記され、華道という伝統文化の理念を確立しました。

なので、他の流派のように、○○流や○○派という名称は付いていないのです。

池坊は、いけばなの流派の中でも最も古くからあり、
いけばなの全ての流派の元となる流派といえます。

池坊の祖「池坊専慶」、池坊を確立した「池坊専好」

池坊の祖は、京都頂法寺・六角堂の僧侶 池坊専慶

室町時代の立花の名手として名を馳せ、のちに池坊が華道(いけばな)として栄える源流を築いた人物です。

そして、戦国時代に生きた、二代目池坊専好が池坊生け花の流派を確固たるものにしました。
専好は侘び茶の祖である千利休と同じ時代に生きた花人です。
2017年初夏に映画「花戦さ」で秀吉・利休と同じ時代を生きた専好の姿が描かれています。
この映画を見ると池坊のことがわかりやすくなるのでおすすめです。

池坊基本の花型や特徴

池坊で習う花型は大きく分けて、三つ。
「立花」「生花」「自由花」です。

立花が表現するもの

四季折々に咲く花や豊かな緑は、それぞれが単独で存在しているのではありません。
大地と太陽と水が揃うことで、花はしかるべき時に咲き、木や草はあるべき場所に根を下ろします。
私たちが目にする美しい自然の景観は、あらゆるものの調和によって生まれたものといえます。

立花は木を山、草を水の象徴として一瓶の中に自然の景観美、
さらにはこの世の森羅万象を表します。
草木の調和を通して自然の摂理を知ることを、立花では大切にしています。
(池坊HPの説明文より)

生花が表現するもの

立花が草木の調和に美を求めることに対し、
生花は草木の命が現れる出生(しゅっしょう)の美に注目します。

出生とは草木それぞれが持つ特徴、いわば個性で、
草木が懸命に生きる様々な姿に、美を見出したものが出生美です。

生花は草木の出生美にもとづき、一瓶の中に品格をもって草木の命を表そうとする様式です。
(池坊HPの説明文より)

自由花が表現するもの

草木の美を様々な観点から見出し、文字通り自由にいける、型のない「いけばな」です。

床の間という空間だけに縛られることなく、
あらゆる空間・シチュエーションのいけばなとして、人気を博しています。

約束事にこだわらず自由な形をつくることのできる自由花は、
これまで立花や生花が想定してきた、床の間とは異なる空間や
シチュエーションに花を飾るための新しいいけばなとして、活躍の場を広げています。
(池坊HPの説明文より)

池坊の特徴

他の流派についてあまり詳しい知識がないのですが、
花展などを見て思うことは、
池坊は、一番床の間に似合う花、日本の古典的な花という印象を受けます。

派手ではない、クラシックな佇まいというのでしょうか。
作品を見ると、他の流派は西洋風なフラワーアレンジメントの要素や、
現代アートのようなアーティスティックな要素も取り入れて
作品にしているような雰囲気を持っています。

もちろん池坊でも、
自由花ではそのような作品も作ることは可能です。

しかし池坊は日本の美しい自然の景観を、
できるだけそのまま、花器に写し、
生活の中に取り入れるという根底の考えがあります。

陽の光、影、風、水、植物の出生、などをよく考え、一瓶を完成させます。

自然を見て心が落ち着くように、
私は池坊の作品が一番シンプルで落ち着いた印象で、好みです。

稽古をしていると、花をよく見て、
その花が咲いていたように、自然な姿に生けることが、
一番美しく収まるということをよくよく実感するのです。

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