今日の本: 医者は認知症を「治せる」 / 河野和彦

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認知症は水を飲めば治る?

とりわけ絶大な効果を発揮するのは、夜になると騒いだり、
暴力をふるったりする不穏な異常行動がある場合。
このような患者に水分を多く取らせると、
それこそ一日か二日で症状が消えてしまうことが多いと紹介されていました。

認知症は基本的に症状が消えれば介護の必要がなくなるため、
症状が消えたことをもって、認知症が治ったといっています。

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命が、水を必要とする理由

水の大切さをわかりやすくまとめてある章があるので、
そのほとんどを以下に引用します。

人間の祖先というと猿?に意識が行きがちだけど、
もっともっと辿ると、いのちの起源は海。
(というのが科学的に今の主流らしい)
本当に水というのはいのちに直結しているのだなと思います。

人が生命を維持するために最も必要なのが「水」だ。
人間の体は、子どもで体重の75%・成人で60%・高齢者になると50%が水でできている。
老化とは水を失ってゆく過程である。体の水分量は、年とともに減っていく。
命が終わりを迎えるとき、人は水を必要としなくなり、
植物が枯れるように体から水分が失われ、死んでゆくのだ。

あらゆる生命は水に依存し、乾燥に弱いという弱点をもっている。

なぜ私たち人間も含めた生物は、水がなくては生きて行けないのか?
それは命の始まりが、海にあるからだ。

私たちの遠い祖先は、約40億年前の浅い海の中で誕生した。
海は穏やかな環境で生物を包み、水中にいるだけで必要な栄養素やミネラルを与えてくれる。何億年もの間、生物は水の中でしか生きられなかった。
生命を育んだ海とは異なり、陸は過酷な死の世界だったからだ。

約3億6000万年前、植物が海から陸への上陸に成功する。
「生物」が海から陸に上がるまで、30億年もの長い年月が必要だった。


生物が陸に上がるためには、解決しなければならない大きな課題があった。
それが「水」である。水のない陸地で生物は生きてゆくことができない。

そこで、生物は自らの中に「海」を作るという発明をした。
体の半分以上を水で満たすことで、初めて陸での生活が可能となったのだ。

これが、人間の体の半分以上を水が占めている理由である。

水はまさに生命を支配している。

なぜ一日1500cc飲まなければならないのか?

一日1500ccは結構多いイメージがあるけれど、
水は体内を巡り、水にしかできない働きをしています。

不要物を浄化して、リサイクルすること。
生きているだけで、体からは “尿、呼気や皮膚からの蒸散、便” として一日約2400〜2800ccの水が出ていきます。

その失われた分は補給しなければなりません。
通常、生活で摂取する水は、”細胞の中で エネルギーが燃える際に発生する水” “食事に含まれる水分” の2通りですが、これだけだと失われた分は補給できず、不足してしまいます。

よって、「排出した水分を補うため、1500ccを飲水としてとる」という計算で、一日1500ccと紹介されています。

また、水分を1~2%失うと、意識障害が起こります。
体重50キロの高齢者の場合、250~500cc、
つまり小さなペットボトル1本分の水が欠乏しただけで意識障害が起きてしまいます。

水分欠乏で現れる症状は下記。
人間誰でも、水分が欠乏するとこのような症状が起きるそうです。
熱中症で倒れるのも、1~2%の水分が失われて意識障害が低下するためです。

1~2%意識障害
2~3%発熱、循環機能に影響
5%運動機能(特に持久力)低下
7%幻覚の出現
10%死亡

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