茶杓の銘:10月中旬〜11月上旬・晩秋(寒露・霜降のころ)

今回は10月中旬~11月上旬、
日が暮れるのが随分と早くなり、秋が深まる晩秋、銘にできる言葉を集めてみました。

(二十四節気では「寒露」「霜降」のころ)

色鳥(いろどり):秋の季語

秋になると、澄んだ大空を小鳥の群が飛び、庭木にもやってきます。
羽や身体の色の美しい、いろいろな小鳥のことを「色鳥」といいます。
秋に渡ってくる冬鳥や、山地から人里に降りてくる小鳥たちの総称。

梢の錦(こずえのにしき):秋の季語

梢とは木の末。幹や枝の先端部分。
窓から見える梢、または山中における木の間、
その梢ともども錦のように色とりどりの秋たけなわの美しい景色のこと。

秋時雨(あきしぐれ):

時雨とは、晩秋から初冬にかけて一時的に降ったり止んだりする雨のこと。
時雨のみだと冬の季語になりますが、
晩秋に降る時雨のことを秋時雨といいます。

露草(つゆくさ):秋の季語

昔、露草は「月草」と呼ばれていました。
花を布などに擦りつけるとよく色が着いたことから「着き草」。
それに月草という漢字をあてたそう。六月頃から咲いていますが、月と同じく秋の季語。

菊枕(きくまくら):

干した菊の花を入れて作った枕。
摘んだ花を陰干しにしてよく乾 かし枕の中味にします。
ほのかに菊の香る枕は、安眠の効用も。

他にも、貴船菊・萩の花・秋燕・ 稲妻 など

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茶杓とは?

茶杓とは茶道で使う道具。茶器に入ったお茶をすくって、お茶碗に移すときに使います。

お茶道具には、お茶碗や茶杓などに銘がついてるものがあります。
お茶会などで使われる道具には大体銘がついています。
作者の想いだったり、道具の形に由来していたり、季節のものだったり。

お稽古では、銘を自分で考えてつけます。
これは季語や和歌に歌われるような言葉や、禅語を覚えるための良い練習になります。

季節のことばを学ぶおすすめの書籍

本記事内で紹介している季節のことばなどについては、以下の書籍やWikipediaなどを参考にしています。

さまざまな季語の本がありますが、「二十四節気と七十二候の季節手帳」は、きれいなイラストと、書かれていることばの解説が丁寧なので好きな本です。

「茶の湯の銘 大百科」はその名の通り、百科事典としてお茶をしている人なら手元に置いておくと参考になる書籍です。
五十音順、月別、道具別、四季別と、銘の引き方も多く、ぱらぱら見ているだけでも美しい日本語を知れて勉強になります。
高価ですが、それだけ本当にたくさんのことばが載っているのでおすすめです。

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